本日は、この時期に最も多くなるお餅による窒息死のお話をします。
年末年始を家族と楽しみ、正しく噛んでお餅やおせち料理を美味しく味わうためにも、自宅で簡単にできるアゴこり解消法や舌の正しい使い方をご家族と学びましょう!
お餅の窒息の原因は、オーラルフレイル(口腔機能低下)にあります!
「よくむせる」「食べこぼしをする」「滑舌が悪くなった」など、家族から指摘されるようになったら「オーラルフレイル」の可能性があります。
オーラルフレイルとは医学界でも注目されているキーワードで、口腔機能の低下を意味します。
進行すると、要介護リスクが高まるともいわれています。
会話の機会が減り口を動かさなくなる独居シニアは要注意です。
・お餅をうまく飲み込めない理由は?
お餅をうまく飲み込めない理由のひとつは口唇力(唇の力)の低下が挙げられます。唇がうまく閉じられないと食べこぼしをしやすくなり、上手く食事をできなくなります。
また、舌の機能低下も考えられます。
舌に力が入らないと、食べ物(食塊)をひとまとまりにして奥歯や喉に送りこむことができなくなります。
さらに、咀嚼筋が衰えるとしっかり噛むことができなくなり、お餅を細かく噛んでペースト状にし、でんぷんを消化する酵素「アミラーゼ」とかくはんすることができなくなります。
特に、粘り気が強いお餅を大きな塊のまま飲み込もうとすると喉につまらせやすくなります。
逆に、咀嚼筋が緊張しすぎるのも考えもの…。
食いしばり癖が強くてアゴをリラックスできなくなると、口を十分に開けることが困難になり、一度に少量の食べ物しか口に入れられなくなります。
・まずは良い姿勢。
まず、座位における良い姿勢を保ちましょう。
肩の真上に耳の穴の位置があるのが理想形です。頭や首が前傾して、いわゆる「犬食い」になるのは禁物です。
頭を水平に保ち、ひと口につき30回以上、左右なるべく均等に交互に噛んでから丁寧に飲み込むように心がけましょう。
ちなみに、食事をしていない時は、唇は閉じていても上下の歯が接していないのが正常です。
口呼吸は風邪やインフルエンザの感染症リスクを高めますから、鼻呼吸をしてください。
家族にシニアがいらっしゃる方は鼻呼吸ができているか確認してみましょう。
・簡単なチェック方法
「深呼吸をしてみて。」と指示を出して、無意識に鼻で深呼吸をすれば問題なし。
思わず口で深呼吸をしてしまう場合には、普段から口呼吸をしている可能性が高いといえます。
・お餅を楽しく食べるために
(1)あらかじめ、小さく切っておきましょう。
(2)水やお茶などを用意して、お餅を食べる前や合間に喉を潤しましょう。
(3)口に入れたままでのお喋りは避けて。
(4)汁物や大根おろしなど水分の多いものと一緒に食べましょう。お雑煮もおすすめです。
(5)舌、頬、アゴを使ってよく噛みましょう。
顎こり解消セルフケア動画です。
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